賃金支払いのルール


労働基準法では、賃金の支払いについても定めたものがあります。
特に、今世間を騒がしているコムスンについても、虚偽申請での事業所指定の不正取得だけではなく、労働基準法違反の疑いも持たれています。

報道によりますと、過去長期間にわたり労働者の賃金から不明朗な天引きがされており、金額的には一人当たり一月200円と僅かな金額に聞こえますが、年間約15億円程度の金額に上るそうです。
労働者個人で見ても長期に渡る天引き(控除)により、かなりの金額と考えられます。

最初に労働者への説明では「個人データの保護・整備の費用」「業務上のケガや破損行為での緊急時の賠償金」「親睦会費」などと、様々な理由を付けて引き落としをしていたとのことです。
また、グッドウィル会長が記者会見で「もしそのような事実があり、納得が得られないのであれば返金する」との説明でしたが、実際の現場では「会長の発言は議決の承認もないので無効」などといって、返金に応じる姿勢はないようです。

本来、情報の保護や整備は企業の責任として当然のことですし、ましてや業務上のケガや賠償などは個人負担の問題ではなく、企業が労働者や被害者などに対して保障するのは当然のことであり「義務」ではないでしょうか。

労働基準法第24条は「賃金は通貨で直接労働者へ支払わねばならない」とし、仮に天引き(控除)等を行う場合は「労働組合もしくは社員の代表との書面協定を締結した場合」としており、今回のケースは本当に会社側の説明が前述のような内容であれば、明らかに労働基準法に違反するどころか、場合によっては詐欺的な行為とみなされる可能性もあります。

賃金の支払い方法についても、企業の独断で行うことは出来ません。
1.通貨での支払い

支払い通貨は日本円とし、現物支給は認められていません。ただし労働者個々の同意に基づく口座への振込みや、労働協約に定める場合は一部現物支給が認められるものもあります。

2.直接労働者へ全額支払う

賃金の受取は本人とし、代理人は認められません。ただし本人が傷病当の事情による場合などは「使者(妻・子等)」に渡すことや、派遣会社経由での支払い、法的措置による手続きなど例外もあります。

3.月1回以上の一定期日での支払い

支払いは毎月1回以上と定められており、週払いや日払いなどがあり、月給の場合は毎月○日、週休の場合は○曜日といった具合に、特定の日を定める必要があります。

また最近の年俸制についても、年間1括での支払いではなく、分割して月1回以上の支払いとしています。
これらが支払いルールとして定めてあり労働協約や就業規則により、支払い方法が各企業毎に定めてあるとおもいます。

先に述べたとおり、賃金の控除についても企業の独断では出来ないようになっていますので、自分の賃金明細を見て疑問な点は確認することをお勧めします。
決して他人事ではありませんよ。

posted by 労働基準法 at 17:44 | 労働基準法
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。