就業規則が必要とする記載事項


労働基準法では、就業規則については記載事項の定めと、その作成及び届出を義務付けており、「絶対的必要記載事項」と「相対的必要記載事項」の二つは必ず記載しなければなりません。
絶対的必要記載事項

  • 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては、就業時転換に関する事項

  • 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この項において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切及び支払の時期並びに昇給に関する事項

  • 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

相対的記載事項

  • 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

  • 臨時の賃金等(退職手当を除く)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

  • 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

  • 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

  • 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

  • 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

  • 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

  • 以上のほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項


どこかで見た気がする人もいると思います。
これらは労働基準法の労働契約で、明示すべき労働条件とほとんどの部分で重なり合っているのです。
絶対的必要記載事項」は必ず記載が義務付けられており、「相対的記載事項」は各項目について定めてある場合に記載しなければならないことになっています。

また、就業規則にはこれらの二つの記載事項のほかに、就業規則の趣旨や服務規律、配置転換、出向、社員の心得など、任意の事項について記載することもできます。
posted by 労働基準法 at 09:13 | 労働基準法で定められた就業規則

就業規則の義務と役割


就業規則は会社における労働条件とや規律などを示した、いわば労働者と使用者を管理するための基準を示すルールブックです。
労働基準法第89条では「常時10人以上の労働者を使用する場合は、就業規則を作成し行政官庁(労働基準監督署)に届け出なければならない」としています。
ここでいう「常時10人以上の労働者」とは、正社員、嘱託社員、契約社員、パート、アルバイトなど雇用形態に関わらず、労働している全労働者の年間平均人員数が10人以上のことを言います。

では10人未満の場合はと言うと、労働基準法では作成と届出の義務はありません。
しかし、不要な労使間での対立や誤解を生じさせず、健全な企業運営を行うためには、円滑な労使関係は大切なことだと思いますので、例え10人未満の企業でも作成しておくほうが望ましいと言えます。

一般的に就業規則は、会社の秩序を作り、会社を守ると言った受け止めがありますが、必ずしも会社側に立った内容だけではありません。
経営サイドから見れば、「優秀な人材の確保」「長期間雇用の環境作り」「労働問題からの会社保護」と言ったように、比較的会社を守るための規則に思われますが、明示が義務付けられている内容を見ると、労働条件など労働者を保護する内容についての項目も多くあり、どちらかというと労使関係を良好に保つための規則という性格が強いと思われます。
つまり労働者と使用者が、双方の立場を尊重するための規則と言えます。
しかし存在する就業規則がすべて完璧かというと、必ずしも肯定は出来ません。
むしろ、まだまだ多くの企業では一方的な就業規則や、その実態により不当な扱いを受けている労働者もいると思われます。

労働条件をしっかりと定め、雇用時に就業規則を示すなど、従業員がいつでも確認できるようにしたほうが、労働者にとっても安心して働ける環境作りとなり、優秀な人材確保や業績向上は、安定した職場環境と健全な労使関係の上に成り立つと思われますので、会社のルールブックである就業規則については、労働者に対しても自信を持って示せるよう整備することも大切なことです。
posted by 労働基準法 at 09:09 | 労働基準法で定められた就業規則
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